キャンプ事情の5年前と現在|キャンプブームがもたらした変化とマナー問題
キャンプ事情の5年前と現在|キャンプブームがもたらした変化とマナー問題
キャンプの魅力の一つは、道具さえあれば思い立ったときに自然の中で自由に過ごせることです。
私自身もキャンプを始めた頃は、休日の朝に天気が良ければすぐにタープや必要なギアを車に積み込み、海辺のキャンプ場で海鮮BBQを楽しむ――そんな気ままなスタイルを満喫していました。予約不要で自由に楽しめるキャンプこそが大きな魅力だったのです。
しかし、ここ数年のキャンプブームによって状況は大きく変わりつつあります。
5年前のキャンプ事情
数年前までは、キャンプ場は今ほど混雑していませんでした。予約が不要のフリーサイトも多く、朝一番に到着してテントを張り、その後に受付を済ませればチェックイン完了という気軽な運営システムも存在していました。
キャンプは「思い立ったらすぐに行ける」気軽さが魅力であり、初心者やデイキャンプ派にとっても敷居が低いアウトドア体験でした。
現在のキャンプ事情
キャンプブームの拡大とともに、状況は一変しました。
特に予約不要だったキャンプ場は人気が集中し、連休や週末には場所取り合戦が発生。夜中の3時ごろから入場し設営を始める人まで現れるなど、ルールの緩さが逆にトラブルを招く結果となりました。
そのため現在では、多くのキャンプ場が 予約必須制 に移行し、受付前の設営禁止といったルールが徹底されるようになっています。気軽さは薄れた一方で、利用者の安全や公平性を守るための仕組みが強化されたと言えるでしょう。
フリーサイトにおける場所取りマナー問題
キャンプブームの影響で顕著になったのが、フリーサイトでのマナー問題です。
実際に目撃した事例として、ゴールデンウイークの混雑期に10〜15人規模のグループが訪れ、ドームテント4〜5張分の広さを緑のネットで囲い、即席のドッグランを作り出したケースがありました。
周囲の利用者に大きな迷惑をかけ、直ちにキャンプ場に通報されていました。
ペットスペースが必要という気持ちは理解できますが、公共のフリーサイトでは 必要最小限のスペース利用 がマナーであり、他の利用者への配慮が欠かせません。
キャンプブームがもたらすメリットと課題
キャンプ人口の増加は、キャンプ業界やアウトドア関連市場を盛り上げ、地方経済の活性化にもつながっています。
一方で、利用者増加に伴い「場所取りマナー違反」「キャンプギアの盗難」「施設破損」などのトラブルが多発しているのも事実です。
こうした現状を踏まえると、キャンパー一人ひとりがマナーを再確認し、快適で安全なキャンプ環境を守っていくことが不可欠です。
キャンパーが意識すべき3つの心がけ
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必要以上に場所を占有しない
→ フリーサイトは「共有の場」。必要最小限のスペース利用を心がけましょう。 -
ルールと時間を守る
→ 前日夜からの不正入場や設営は禁止。正しい時間にチェックインを行いましょう。 -
ペットや子どもへの配慮を忘れない
→ 鳴き声や走り回りがトラブルになることも。専用エリアやルールを必ず確認しましょう。
まとめ
5年前と比べると、キャンプは「予約不要で自由に楽しめる気軽なアウトドア」から「予約制・ルール徹底で秩序を保つスタイル」へと大きく変化しました。
キャンプ人気が高まることは喜ばしい一方で、マナー違反やトラブルが新たな課題として浮上しています。
だからこそ今後は、キャンパー一人ひとりがマナーを意識し、思いやりを持って利用することが重要です。
ルールを守り、互いに配慮しながら楽しむことで、誰もが快適に過ごせるキャンプ場環境が実現するはずです。